




比叡山の僧、武蔵坊弁慶は、五条の橋に現れるという人斬りを退治しようと向かいますが、そこで牛若丸と出会い、戦いの末に敗れます。牛若の正体が源氏の御曹司と知った弁慶は感服し、主従の契りを結ぶのでした。




大嘗会での役目を仰せつかった男は、自慢の大髭を誇りに思い準備を進めますが、貧しい暮らしに不満な妻と衝突し、髭を巡って大喧嘩に。妻が近所の女房たちを連れて髭を抜きに来ると知った男は、髭を守ろうと武装して待ち構えます。髭を巡る滑稽な攻防が繰り広げられる狂言です。




京都・嵐山の桜は、奈良・吉野山の神木。勅使が花を眺めると、花守の老夫婦が現れ、自らが吉野の神であると明かし消える。やがて神々が舞を捧げ、春の栄えを讃える神秘的な物語です。




北野神社参詣の途中、主人と太郎冠者は男の太刀を奪おうとするが、逆に刀を取られてしまう。取り返そうと待ち伏せし捕らえるも、太郎冠者はその場で縄を綯い始め…諺「泥棒を見て縄を綯う」を描いた滑稽な狂言です。

